本日はTableauで予算vs実績ダッシュボードを作成ます
目標は以下のダッシュボーです。
埋め込みだとデザインが崩れますね。
完成系は以下のようなダッシュボードです。
予算、実績の月累積
予算 vs 実績のグラフ
予算、実績のクロス表
の構成です。
データの説明
ボクシング用具を取り扱う卸会社の予算実績データとなります。
主力事業のグローブ事業、サンドバッグ&ミット事業、その他の事業で構成されます。
①実績
以下の通り、各事業について日単位に売上実績を持つ構成です。
class | departmentcode | departmentname | orderdate | amount |
---|---|---|---|---|
actual | C11 | Gloves | 2020/01/01 | 10154 |
actual | C11 | Gloves | 2020/01/02 | 4697 |
actual | C11 | Gloves | 2020/01/03 | 9618 |
actual | C11 | Gloves | 2020/01/04 | 6754 |
・・・ | ・・・ | ・・・ | ・・・ | ・・・ |
actual | C13 | Other | 2020/12/25 | 25 |
actual | C13 | Other | 2020/12/26 | 477 |
actual | C13 | Other | 2020/12/27 | 24 |
actual | C13 | Other | 2020/12/28 | 100 |
②予算
事業毎に構成され、月単位に予算管理されています。
class | departmentcode | departmentname | orderdate | amount |
---|---|---|---|---|
budget | C11 | Gloves | 2020/01/01 | 110000 |
budget | C11 | Gloves | 2020/02/01 | 80000 |
budget | C11 | Gloves | 2020/03/01 | 120000 |
budget | C11 | Gloves | 2020/04/01 | 130000 |
・・・ | ・・・ | ・・・ | ・・・ | ・・・ |
budget | C13 | Other | 2020/09/01 | 5500 |
budget | C13 | Other | 2020/10/01 | 5700 |
budget | C13 | Other | 2020/11/01 | 6500 |
budget | C13 | Other | 2020/12/01 | 7500 |
前準備
ダッシュボードを作成する前に以下を実施します。
①実績データと予算データをUNION結合する
Tableauのデータソースを選択するフィールドで持って、UNION結合を選択します。
全く同じ構成のデータである実績データ(actual)と予算データ(budget)をドロップします。
UNION結合されます。
Tableauの結合機能はとても便利です。SQLが分からなくとも、データを自分好みに整形できます。
しかし、Tableau Desktopでできることは限られます。
そこで登場するのがTableau Prepです。
近い将来、Tableau Prepの操作についても触れたいと思います。
②実績計算フィールド、予算計算フィールドなどの計算フィールドの準備
これは好みによるかもしれません。実績データと予算データが全く同じ構造で金額部分(ここでamountという列)が同じ場合はあえて、計算フィールドを使って分けておくと操作が結構楽だったりします。
実績金額フィールド(actual amount)
IF [class] = 'actual' THEN [amount] END
予算金額フィールド(budget amount)
IF [class] = 'budget' THEN [amount] END
また、予算差と予算比も準備しておきます。
予算差(difference)
sum([actual amount]) - sum([budget amount])
予算比(ratio)
sum([actual amount])/sum([budget amount])
実績と予算の年間累計を作成する
スポットライトの当たっている箇所の作成から入ります。
①必要項目をセットする。
まず、orderdateを列シェルフにyyyymm形式でセットします。
その後、実績金額フィールド(actual amount)、予算金額フィール(budget amount)を行シェルフにセットすると自動で折れ線グラフに表示されます。
色は好みにつけてください。ここではclassで識別しています。
フィルターは事業別(departmentname)にしました。
②複合グラフで折れ線グラフを重ねる。
続いて、以下のように実績と予算のグラフを同じフィールド内に重ねます。
「二重軸」機能を使います。
予算金額フィール(budget amount)を右クリックで「二重軸」を選択します。
最後に実績金額フィールド(actual amount)、予算金額フィール(budget amount)の目盛りを同期させます。
③累積機能を使用し、年間の累積金額を表示する。
累計機能を使います。
実績金額フィールド(actual amount)、予算金額フィール(budget amount)それぞれ、右クリックし、簡易表計算→累計の手順を行います。
あとは実績金額フィールド(actual amount)、予算金額フィール(budget amount)それぞれをテキスト表示する等行い、見やすくして完了です。
予算に対する実績の状況をグラフ化する
続いて以下のスポットライトの当たっている箇所を作成します。
①累計同様、必要項目をセットする。
まずはここまでを整えます。
列シェルフにorderdateをyyyy形式とmm形式でセットします。
行シェルフに実績金額フィールド(actual amount)、予算金額フィール(budget amount)をセットし、棒グラフにします。
フィルター、色は累積時と同じです。
②二重軸設定を行い、目盛りを同期。
累計と同様に二重軸機能を使ってグラフを重ねます。実績と予算の目盛り同期させます。
③実績のバーのサイズを調整する
classフィールドをサイズパレット上にドロップします。
右のバーのサイズ描画のある各項目のバー部分をダブルクリックすると、サイズの調整画面が表示されますので、お好みのサイズに調整し、完了です。
月別の実績、予算、予算差、予算比のクロス表を作成する
ここは割愛させていただきます。
最後にそれぞれ作成したブックやシートをダッシュボードに配置すれば完了です。
いかがでしたでしょうか?
これまで帳票開発をする場合、何十万円と費用をかけていたものが、Tableauですと、このレベルであれば、5分程度で作成できます。
ご参考にいただければと思います。
今回のサンプルは以下からダウンロードください。
https://public.tableau.com/profile/.68836999#!/vizhome/vsbudget/actualvsbudget
では